お供えとは

お葬式の、 お供えについて考えてみましょう。それはある意味では、非日常的な特殊な世界です。お葬式には、お葬式のしきたりやルールがあります。

【ご飯に箸をさす】

お葬式では、 時々、大盛りのご飯を見かけることがあります。 お葬式において、故人に対して、そなえるご飯を、「御霊前」という言い方をします。 もちろん、ご飯には意味があり、 これから、冥土に旅立って行こうとしている故人の方々に持って行ってもらうお弁当という意味合いです。

そもそも、ご飯よりももっと美味しいものという気持ちも、現代社会の人たちなら起こるかもしれませんが、昔は、お米というものが非常に貴重なものだったのです。ですから、ご飯をお供えすれば、ひょっとしたら蘇ってくれるかもという期待感もここには込められていたとも言われています。

ならば、なぜご飯にお箸をさすのでしょうか。みなさんの食卓では、お箸は、茶碗の前にあるはずです。もちろん、お箸に対しても深い意味があります。 箸を刺すというこの行為には、箸であの世とこの世を繋ぐ架橋という意味が込められています。まさかそんな意味があるとは思っていなかったという人たちがほとんどではないでしょうか。だから、知ることはとても大事なことです。

何か突然、あの世とこの世が繋がったような気持ちにもなって来たのではないでしょうか。しかし、ならば、日常生活でも、そのようなことをしようと思えば、すぐに縁起が悪い!
お行儀が悪い!と叱られることになるので、しっかりとお葬式の舞台とのメリハリをつける必要があります。

【どのようなお箸、お茶碗がいいの?】

山盛りにしたごはんを、生前の故人の茶わんに盛って、箸を立てて挿したものを「枕飯(一膳飯)」という言い方をします。 枕飯に使う、お茶碗や、お箸に対しても、故人が見てすぐに自分のものだということがわかるものがいいです。普段使用しているものがあれば、それを使用するようにしましょう。

枕飯の作り方は、非常に簡単です。 お茶碗に炊きたてご飯を盛ってお箸を刺すだけです。枕飯のご飯は、 ちょうどお茶碗二膳分になりますので、同じような茶碗をもう1客準備しておいて、 亡き人のお茶碗の上に、予備のお茶碗を伏せます。そして、お箸を中央に立てます。地域、宗派によってはお箸を十字にする場合もあります。それを枕元にお供えします。

葬儀会館で、ご飯を用意することができないという人たちは、コンビ二のレンジご飯をあたためてという場合もあります。

そして、お供えしたご飯は、最後は、 半紙に包んで、柩にお弁当として入れてあげます。お箸と共に棺の中に納めます。そして、お茶碗は出棺の際に割ってしまいます。

ですから、故人の使っていたお茶碗が大事と思っている人たちは、別にお茶碗に拘りを持つ必要はありません。

ただし、亡くなると同時にすでに満ち足りた浄土の世界に救い取られているという教えによって、 浄土真宗の宗教では、一膳飯や枕飯のお供えルールは必要ありません。